「カタシロ」を考える #カタシロ

Game

※以下、TRPGカタシロのネタバレを含みます。

脳が培養されてるよ☆🫵🧠
MiDです。

カタシロ回最終弾です。
以前までのものはこちらから。

囚人のジレンマを考えるテセウスの船を考える臓器くじを考える

今回はカタシロのストーリーについて考えます。

まずは簡単にカタシロの解説。

あなたは目が覚めた時、病院にいた。
過去の記憶は一切ない。記憶喪失だ。
手術室のようだが、部屋からは出られない。
目の前に白衣を着た男がいた。
彼は脳外科医だそうだ。

記憶を取り戻すために、3日間の入院が必要だそうだ。
記憶を取り戻す方法は医者とお話をすること。
「囚人のジレンマ」「テセウスの船」「臓器くじ」
いわゆる思考実験と呼ばれるものを通して、
潜在的な記憶を引き出していく、というものだった。

医者は午前中に診察に来てくれる。
午後になると隣の部屋から子供の声が語りかけてくる。
アキラと名乗る9歳の少年だ。
大きな事故に巻き込まれてしまい、2年間入院しているそうだ。
脳外科医の子供で、とても慕っている。

3日が経ち、退院直前に医者から驚くべき話を聞かされる。
「アキラは事故で脳以外を失ってしまった。」
アキラは事故で脳以外助けることはできなかった。
アキラの脳は専用の装置で保存されており、
その情報を読み取って会話をすることができる。
もちろんアキラは自分の状態を知らない。
今は装置の電源が切れており、アキラにはこの話は聞こえていない

「君の体はよくできたロボットだ。」
機能も見た目も違和感はない。
どうやら元の人間の身体と全く変わらないらしい。
しかし技術は人智を超えている。
ロボットの身体はいつまで保つか保証はない

「君の身体をアキラに譲ってくれないか?」
アキラの脳を維持する装置も限界が近い。
適正率の高い身体を探してきたが、あなたが最後のチャンスだ。
あなたは自身の身体を譲るか?

ざっくりとこんな感じですか。

脳が入った装置が出てきた時、ある配信者が伝説を作りました。
なんとアキラを泣かせました。

よしなま「アキラくん、脳が培養されてるよ☆🫵🧠」

構成自体がなかなか面白くてですね、
3種類の思考実験は、最後の決断に関わってくるんです。

「囚人のジレンマ」は
合意の取れない状況で他者の利益を優先するか。

「テセウスの船」は
船のどこにその船たらしめるものがあるか
つまり人ならば自分を自分とするのは何か。

「臓器くじ」は
誰かを犠牲に他者を救うことは正しいことなのか、
愛する人を救うためにあなたは犠牲を強いるのか。

アキラは自分が脳であることを知らない、
自分はロボットの身体であることに気づかなかった、
この状況で自らの身体を他者に差し出せるのか、といったイメージです。


おさらいとして、思考実験で私がそれぞれどう答えたのか、簡単にまとめます。

「囚人のジレンマ」
自白。相手によっては黙秘。自分の幸せは何かを考え、最優先とする。

「テセウスの船」
所有格と認識の2つの判定軸を分けて考える。
所有権を持っているか。テセウスはその船を自分のものと認識しているか
他者の認識は関係がない。

「臓器くじ」
臓器くじの実施を公表しないのであれば合理的である。
(ただし、正義だとは言えない。)
公表した時点で人間社会が破綻する。

改めてまとめてみますと、
彼は基本的に利己的で、前提にネチネチ言ってますね笑

決断は最後に書きます、ネチネチいきましょう。

私はまず自分の幸せを考えます。
しかし、この答えは比較的シンプルです。
ロボットになろうが元の身体だろうが、あんまり関係なさそうですので
ここは譲ろうが譲るまいが、差はないと判断します。

次にアキラくんの幸せを考えます。
3日間一緒に話していると、愛情が湧くんですよね。
アキラくんが幸せだと、自分もほんのり幸せを感じます。

そしてここが最も難しいところです。
最も重要な当事者であるアキラくんには決定権がないんです。

当事者とはいえ9歳です。
まだアイデンティティなんて育っていません。
9歳の頃にどんな大学行って、どんな仕事して、
どんな幸せを求めるか、なんて考えませんよね。

だから、他者の身体になってでも生きたいか
なんて突飛な質問を投げかけるわけにもいかないんです。

とはいえ、大人が2人でアキラの幸せとは、とか
その手段である身体を譲る/譲らないとかを頭の上で、この場合は脳の上で
ゴチャゴチャ言い合っている光景は見ていられない。
いわゆるエゴってやつですから。

だから、自分のこと・アキラのこと・幸せってなんだ
そんなことを一人でじっくり考えながら私はきっとこう決断します。

身体を譲ります。

しかし、アキラくんは特に最初はひどくショックを受けるはずです。
時間が経って、他人の身体になってでも生きてて良かったと、
幸せだと思えるよう
に、あなた(脳外科医)は最善を尽くしてください。

私もできる限りのことはします。この話は私たちだけの秘密です。

もはや感情論
正しいのか/正しくないのかもわからないし、
他人の幸せの定義に手を伸ばそうとしているのも望ましくはない。

でもアキラの幸せを心から願い、決断できたことは誇りに思います。
この決断はカタシロを知ってからの約半年間変わりませんでした。

私は利己的で、偏屈な頑固者。
でも、そんな自分が少し好きになりました。

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